一級建築士 学科 過去問

法規を除いたH21までの過去問。自分用にカスタマイズするのに、ご活用ください。まじめに、やさしく、おもしろく。もりもり学ぶ。

H10 計画・環境 問題1-25・解答

【設問1 】住宅の結露に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 暖房室につながる北側の非暖房室は、結露しやすい。
2. 二重サッシの間の結露を防止するためには、室内側サッシの気密性を低くし、外気側サッシの気密性を高くするとよい。
3. 壁体内の結露の防止には、断熱材の室内側に防湿層を配置するのがよい。
4. 外壁の出隅部分の室内側表面は、結露しやすい。
5. 気密性が低く、すき間風の多い住宅においては、結露しにくい。

■正解    2

【設問2 】換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 建築物が風圧力によって換気される場合、その換気量は、外部風向と開口条件が一定なら、ほぼ外部風速に比例する。
2. 第二種換気方式は、排風機のみを有し、適当な給気口やドアがらり等から空気を取り入れる方式である。
3. 機密性の高い建築物において、問題となっているシックビル症候群(Sick Building Syndrome)は、建材・家具などから放散するホルムアルデヒドなどが原因の一部とされる。
4. 一室の上下に大きさの異なる開口のある建築物において、無風の条件で、内外に温度差がある場合、中性帯の位置は、開口部の大きいほうへ近づく。
5. 浮遊粉じんの吸入による健康障害においては、一般に、粒子径が0.1~1.0μmのものによる影響が大きい。

■正解     2

【設問3 】伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 一般に、対流熱伝達率は、流体の種類・速度・温度条件によって異なる値をとる。
2. 空気層の熱抵抗は、その厚さが20mmを超えるとほとんど変化しない。
3. 日射遮へい係数は、標準とするすりガラスの窓の単位面積当たり室内流入日射量に対する、実際に使用するガラス窓の単位面積当たり室内流入日射量の比である。
4. 結露や雨水の侵入によって壁の含水率が増加すると、一般に、熱伝導率は増大する。
5. 壁の表面温度が等しい条件においては、長波長に対する放射率と吸収率は、等しいものとして扱ってよい。

■正解    3

【設問4 】採光計画の指標とされる室内の昼光率に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 昼光率は、窓の材料によって異なる。
2. 昼光率は、室内表面の反射率によって異なる。
3. 昼光率は、窓の前の建築物や樹木の状態によって異なる。
4. 昼光率は、天空の相対的な輝度分布によって異なる。
5. 昼光率は、全天空照度によって異なる。

■正解     5

【設問5 】一般照明用電球と蛍光ランプの平均的な特性の比較に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 一般照明用電球のほうが、平均演色評価数が高い。
2. 一般照明用電球のほうが、発光面の輝度が高い。
3. 一般照明用電球のほうが、ランプの総合効率がよい。
4. 蛍光ランプのほうが、平均寿命が長い。
5. 蛍光ランプのほうが、ストロボ効果が生じやすい。

■正解     3

【設問6】問題データなし

【設問7 】色彩に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. マンセル表色系では、無彩色以外の色彩を5RP3/8のように表示し、5RPが色相、3が彩度、8が明度を表す。
2. マンセル表色系では、無彩色はN5.5のようにNを付けて明度だけを示す。
3. オスワルト表色系では、理想的な黒、理想的な白、及びオスワルト純色を定義し、これらの混合によって実在の色彩は表示できるとしている。
4. XYZ表色系は、色感覚と分光分布の対応関係に基づくものである。
5. XYZ表色系における三刺激値X、Y、ZのうちのYは、光源色の場合には、光束などの測光量に対応している。

■正解    1

【設問8 】建築物における防暑・防寒計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 建築物の断熱を十分に行えば、室内の上下温度分布などの温熱環境が改善される。
2. 外壁表面の色彩の相違は、壁面の遮熱効果にほとんど影響を与えない。
3. ブラインドは、窓の室内側に設けるよりも屋外側に設けたほうが、日射遮へい効果が大きい。
4. パッシブソーラーシステムは、専用の装置や動力をできるだけ使用しない太陽熱利用の方式である。
5. 鉄筋コンクリート造の建築物においては、外断熱のほうが内断熱に比べて、窓から室内に入射した日射熱が壁や床に吸収されやすいので、夜間の暖房に要するエネルギーを減らすことができる。

■正解    2

【設問9 】 住宅計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。  
1. 車いす使用者が利用する場合、キッチンセットについては、L字型よりI字型のほうが使いやすい。
2. LD(リビングダイニング)は、日本の従来の茶の間に類するもので、空間を有効利用して、リビングとダイニングの機能を確保できる。
3. コルビュジェのドミノ型住宅は、骨組を柱と床と階段により構成する構造方式で、平面計画の自由度が高い。
4. 設備コアによるコアプランは、居室部分を外壁に面して計画することが可能で、居住性を高めることができる。
5. 収納空間については、収納するものの大きさに合わせて、奥行きがあまり深くない収納スペースを多めに計画し、延べ面積の10%を目安として確保する。

■正解    1

【設問10 】集合住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。  
1. 高齢者集合住宅における看護室やサロン、食堂などの共同施設は、高密度に居住することから得られる長所の一つである。
2. 住戸まわりの空間としての前面道路は、住戸内部の日照・採光・プライバシーなどの居住性能を左右する要因の一つである。
3. 接地型の場合、コモンアクセスの計画は、活気ある共用庭をつくるうえで有効である。
4. 「ゲタばきアパート」は、低層部分に店舗等を設け、その上階に住戸を重ねた集合住宅で、市街地に多い。
5. 二段階供給方式における「スケルトン」とは、第二段階に対応する部分で、個別性の高い間仕切りや内装の部分をいう。

■正解    5

【設問11 】事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 排煙方式として天井チャンバー方式を採用し、防煙垂れ壁の下端を天井面から15cmとした。
2. 事務室の床は、高さ15cmのフリーアクセスフロアとし、OA化に対応できる計画とした。
3. 基準階床面積1500m2の10階の貸事務所ビルにおいて、基準階のレンタブル比を室内通路も含めて82%とした。
4. 高層事務所ビルにおいて、設備や間仕切の計画を考慮したうえで、スプリンクラーヘッドの配置を基本とするモデュールを採用した。
5. 延べ面積30000m2、地上20階建の事務所ビルにおいて、エレベーター台数を12台とした。

■正解    1

【設問12 】公共建築に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 体育館の計画に当たり、長軸を東西方向に配置して、自然採光と、夏期の通風換気に配慮した。
2. ごみ焼却場の計画に当たり、排煙のダイオキシン濃度の低減をはかるため、焼却炉を全連続燃焼式とし、集じん器をろ過式(バグフィルター式)とした。
3. 劇場の舞台床の素材を選ぶに当たり、防災計画上、支障がないので、木製とした。
4. 小学校の建替えに当たり、敷地内の高低差や既存樹木などを活かした計画とした。
5. 養護施設の計画に当たり、1部屋の定員を4人とし、すべての生活がその部屋で完結するように、作業用のスペースなどを設けた。

■正解    5

【設問13 】総合病院の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 総合病院の排水計画に当たり、細菌・化学薬品・重金属類を含む特殊排水については、それぞれ滅菌層・中和層・重金属回収装置などによる処理を行うようにした。
2. 400床の一般的な総合病院の計画に当たり、産科と小児科の1看護単位をそれぞれ50床に設定した。 
3. 一般的な総合病院の計画に当たり、病棟にバルコニーを設け、火災時の有効な避難経路とした。
4. 200床の一般的な総合病院の計画に当たり、入口を3箇所に分け、外来用、サービス用、及び救急・職員用の入口を設けた。
5. 市街地の限られた敷地に総合病院を計画するに当たり、管理部・外来診療部・中央診療施設・サービス部を低層にまとめ、その上層に病棟を配置した。

■正解    2

【設問14 】免震建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 
1. 免震建築物は、大地震時に、免震層より上部の構造が水平に変位するため、建築物の周囲に可動範囲を確保する必要がある。
2. 免震建築物の可動範囲には、移動可能なものであれば、置くことができる。
3. 免震層の直上階に着床するエレベーターの配置については、そのピットが、免震装置の基礎に近接しないように注意する。
4. 免震層は、一般に、他の用途に使用しない限り、階数及び床面積に算入しない。
5. 免震層を通る設備の配管・配線は、大きな変位に対応できるものとする必要があるので、最小限にとどめる計画とする。

■正解    2

【設問15 】建築物の各部の寸法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。  
1. 事務所ビルの便所において、壁掛型小便器の間隔を心々75cmとした。
2. 百貨店の化粧室において、洗面台の高さを80cmとした。
3. 事務所ビルの1階玄関ホールにおいて、受付カウンターの高さを120cmとした。
4. 劇場の男子便所において、様式大便器を設けたブースの大きさを100cm×140cmとした。
5. 住宅の台所において、流し台の高さを85cmとした。

■正解     3

【設問16 】高齢者や身体障害者の利用に配慮した計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 住宅の便所内には、手洗い付ロータンクではなく、手洗い器を別に設けた。 
2. 高齢者の視界は黄変化する傾向があるので、白地の案内板の中に非難動線を黄色で表示した。
3. 高齢者が利用することを考慮して、デイケアセンターの集会室の照明を、机上面で700lxとなるようにした。
4. 歩行不自由な人が廊下を歩きやすくするため、点検扉や引戸の戸袋部分にも手すりを設けて、できる限り連続させた。
5. 駅のホームに至る階段の手すりについては、高齢者や子供にとっても使いやすいように、直径が3cm、高さが上段80cm、下段60cmの二段式とし、ユニバーサル・デザインに対応した。

■正解   2

【設問17 】建築計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。  
1. コートハウスとは、中庭型住宅のことで、都市型低層住宅の形式の一つである。
2. 病院におけるICUとは、集中治療室のことであり、高度かつ集約的な医療・看護を行う場合に使用される。
3. 劇場における舞台の上手とは、客席から見て舞台の左側のことである。
4. 病院におけるデイルームとは、入院患者がくつろいだり、談話をするためのスペースである。
5. 電磁シールドルームとは、電磁波を遮へいするため、金属板や金属網などで蔽った室のことである。

■正解   3

【設問18 】建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 河川水・海水・ゴミ焼却排熱・下水排熱等の未利用エネルギーを活用することは、環境保全上も省資源上も有効な対策である。
2. 加圧防煙方式は、機械排煙方式の代わりに、居室を機械加圧して防煙する方式である。
3. BMS(ビルディング・マネジメント・システム)とは、エネルギーや資源の使用量を正確に把握するために、各種センサーから得られたデータを効率よく分析する機能のことである。
4. 電力の負荷平準化には、蓄熱システム等を利用することにより、昼間の電力需要を夜間へ移行することが有効である。 
5. 建築設備の経済的耐用年数とは、広義には、機能的寿命を考慮しつつ、経済的評価に基づいて判断される耐用年数のことである。

■正解   2

【設問19 】室内環境の快適性指標に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 
1. 建築基準法においては、中央管理方式の空気調和設備に関して、浮遊粉じん量・CO含有率・CO2含有率・温度・相対湿度・気流の基準を定めている。
2. 気温のほかに放射及び気流の影響までを含めた温熱環境指標の一つとして、作用温度OTがある。
3. ISO(国際標準化機構)では、PMVによる快適範囲として、-0.5<PMV<+0.5を推奨している。
4. ビル管理法(建築物における衛生的環境の確保に関する法律)では、新有効温度ETによる快適範囲を23~25℃としている。
5. ADPI(空気拡散性能指標)は、ドラフト感についての指標である。

■正解     4

【設問20 】給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。   
1. 給湯温度は、循環式の場合、レジオネラ菌の繁殖を避けるために、55℃以下にしないほうがよい。
2. 住宅やホテルの場合、1日の平均的な給湯使用量及び給湯負荷は、夏期よりも冬期のほうが多い。
3. 集合住宅の住戸内の配管には、漏水の原因となる継手の使用を避けるために、さや管ヘッダ工法の採用が増えている。
4. 加熱装置を建築物の最下階に設置する場合、返湯管を設ければ、湯は自然に循環するが、一般に、配管抵抗等を考慮して、循環ポンプを設ける。
5. 給湯用ボイラーは、配管方式が、基本的には開放回路であり、装置内に常に新鮮な補給水が入るため、空調用ボイラーに比べて腐食しにくい。

■正解     5

【設問21 】電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。  
1. 事務所建築における電気設備に関するCEC(エネルギー消費係数)については、受変電設備及び照明設備を対象として定められている。
2. LAN(構内情報通信網)とは、一般に、限定された範囲におけるコンピュータやワークステーション等のOA機器を主体とするネットワークのことをいう。
3. 大型のPBX(構内電話交換機)には、電話機の他に端末機、FAXなどを容易に接続することができる。
4. ロープ式エレベーターの速度制御方式は、現在ではほとんどVVVF(交流可変電圧可変周波数)方式であり、滑らかな速度特性が得られる。
5. エスカレーターは、連続輸送が可能で、一般に、エレベーターの十数倍の輸送能力がある。

■正解     1

【設問22 】消火設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 泡消火設備は、電気室、通信機器室、ボイラー室などには採用しない。
2. 二酸化炭素消火設備は、電気絶縁性が高いので、電気室、通信機器室、ボイラー室などに採用される。
3. ハロゲン化物消火薬剤は、地球温暖化防止のため、すでに生産も使用も規制されている。
4. 水噴霧消火設備は、微粒子の水を放射して消火する設備で、飛行機の格納庫に採用される。
5. 粉末消火設備は、微細な粉末の薬剤を使用するものであり、凍結しないので、寒冷地に適している。

■正解    4

【設問23】問題データなし

【設問24 】高蔵寺ニュータウンのマスタープランに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. ニュータウンセンターは、単一センターとし、サブセンターを設けていない。
2. ニュータウンセンターから枝状に連続するペデストリアンデッキを特色とする。
3. 住区計画は、近隣住区を単位とする段階構成を基本としている。
4. 住宅地幹線道路は、主幹線道路から、フォーク状に分岐している。
5. 日本住宅公団によって開発された最初の大規模ニュータウンである。

■正解    4

【設問25 】建造物と環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 1997年に竣工した世田谷区深沢住宅は、環境共生をテーマとした公営住宅であり、自然環境との共生のほかに、人と人の共生を促す計画(高齢者用住戸をつなぐ空中路地など)がなされている。
2. 1981年に竣工した名護市庁舎は、空調設備に依存することなく快適な環境をつくりだすために、屋上を緑化したり、風の道を確保するなどの計画がなされている。
3. 1995年に世界遺産に登録された白川郷・五箇山の合掌造り集落においては、周辺の耕地や山林を含めた範囲を指定することにより、全体としての環境保存がはかられている。
4. CIAMは、1992年から始まった国際的な会議で、地球環境の保全のために、エネルギー消費の少ない住宅や都市環境の設計を目指す建築家によって提唱されたものである。
5. 近代の日本では、近代の建造物を近代化遺産として保存する動きがあるが、イギリスのアイアンブリッジ峡谷博物館(1973年一般公開)は、複数の産業・土木遺構を現地で再現して展示し、環境教育の場としている。

■正解    4